小さなお子様をお持ちの方であれば、「しつけ」に悩むことも多いのではないでしょうか。
先日読んだ書籍『いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』で、参考になるフレーズがあったので、備忘録として記録しておきたいと思います。
4つの「子育てスタイル」とは
親の子育てスタイルは、こどもの一生を左右します。
1980年代半ば以降、数々の研究により、子育てスタイルと子供の社会行動には深い相関関係があることが分かってきました。もちろん、親の行動のみで決まるわけではなく、「友人」「親以外の身近な大人」「遺伝子」「文化」など、様々な要因はありますが、親による影響は特に大きいと考えられています。
そこで本書では、子育てスタイルを4つに分類しています。
独裁・支配型の親
- 厳しくて、温かみがない。
- 厳格なルールを持ち、説明なしに命令に従うことを子どもに期待する。
子供の行儀は良くなるかもしれませんが、善悪の判断基準が外部からの制圧によるため、「自制心」という重要なスキルの発達が遅れる可能性があると言われます。
民主型の親
- 厳しくて、温かい。
- 関わりを持ち、反応が良く、高い期待をする。
- 意識的に独立心と自己主張を育む。
- 罰するのではなく教えることでしつけをする。
子供は、自立心が強く、自信を持ち、社会的能力が高く、不安が少なく、落ち込みにくいといった子供に育ちやすいと言われています。
消極・受け身型の親
- 温かいが、厳しくない。
- 子煩悩で親子の会話が多いが、甘やかす。
子供は自己評価が高いが衝動的で、ドラッグやアルコール依存症になりやすく、学校でトラブルにまきこまれやすいと言われます。
無関心な親
- 厳しくも温かくもない。
- 最低限のものは与えるが、それ以外は関わらない。
こういった子供に育てられた親は非行に走りやすいと言われます。
労力や忍耐力は必要だが、民主型が基本
4つのスタイルの中で、基本ベースにしたいのは「民主型」でしょう。まず「無関心」は問題外です。
「独裁・支配型」は、大人の力で制圧するため「親がラク」ではあるのですが、あまりに支配が強すぎると、子どもの自主性が育ちません。
可愛い我が子なので、「消極・受け身型」になってしまう気持ちも分かりますが、ある程度の「愛のある厳しさ」は必要でしょう。
よって「民主型」が基本的には目標にはなるのですが、「独裁・支配型」と「消極・受け身型」は、一部だけ取り入れる場合もあるかと思います。著者の方も、毎日、調整していると書かれていました。
子供の気質に合わせて柔軟に対応
実際に保育園の先生から聞いた話なのですが、「しつけ」に対する子供の受け取り方は本当に様々です。
厳しくしかっても、飄々としている子供もいれば、その様子を遠くから眺めているだけで(自分が叱られている訳でもないのに)脅えてしまう子供もいます。前者のような子供なら、多少「独裁・支配型」を織り交ぜるくらいでないと、響いてくれないかもしれません。その一方、後者のような子供には、多少「消極・受け身型」を入れるくらい柔らかく接しないと、恐怖感が強くなってしまうかもしれません。
兄弟でも全然気質は違いますし、同じ子供でも、場所や状況によって、柔軟に伝え方を変える必要があります。
それは、学習においても同じだと考えています。
覚えが早い子もいれば、ゆっくりな子もいます。一見覚えが早い子の方が優秀に見えるかもしれませんが、ゆっくりでも頑張って覚えた子は、忘れにくい場合があったり、応用力が高かったりすることもあります。
また、覚え方も、子供によって様々です。どこでつまづいていて、どんな説明の仕方が響くかも、それぞれ異なります。
そのため、地頭塾では「個別最適化」の教育を行っています。自分のペースで学習をしたいという子供にぴったりの環境を、今後も整えていきたいと思います。